経営を行う上で1番の悪は思考停止

「経営を行う上で1番の悪は思考停止」であると述べるほどに、上田社長は「本当にそうなのか?」ということを考え続けることに重きを置いている。

これは、前回までの対談内容をご覧になった方ならば、会話の中で度々感じていたことではないだろうか。

今回の動画は、その「本当にそうなのか?」を繰り返すことを、「相対化する技術」と定義し、上田社長が「起業という経験を通して得られた1番の財産とは何か」ということについて、ジョブウェブの中村氏と対談した内容です。

[再生時間39:50]


<所感>
今回の対談は、「起業という経験を通して得られた1番の財産とは何か」というテーマであった。結論からいうと、“絶対化せず、相対化し続ける技術”こそが、起業を通して身に着けた、1番重要な事項だと上田社長は述べた。

確かに、人は「この人が言っているんだから正しいのだ。」と無意識下で思考してしまいがちだ。

もちろん、それは人と人との関わりの中で生まれる信頼から来るものでもあり、信頼獲得までのプロセスも評価されるべきところではあるが、では、「今この選択においてはどうなのか?」「本当にそうなのか?」ということは日本社会を生きる上で常に問い続けたいところだ。

パッションを含んだ無根拠の信頼もまた、価値であることも事実であるが、それと同じにしてはいけないのもまた、仕事や社会の中における難しさなのではないかと思う。

思考を停止・放棄した選択か、感情が思考を超えた選択かは状況によってまた違ってくるが、どちらにせよ、自分がしっかり考えて出した結論なのか、それとも誰かが言っていることをそのまま信じているだけなのか、を問い続ける視点は持っておかねばならない。

もちろん、起業すれば誰でもこの視点を持てるようになるのかといえば、そういうわけではない。1番大事なのは、「どれだけ失敗をしたか」「どれだけ痛い目を見たか」。

つまりは、「意思決定の数」なのではないかと思う。会社を育てていく過程で、意思決定をする機会に向き合う瞬間が多く訪れる。そのため、失敗するきっかけ、意思決定するきっかけも多かった、ということに過ぎないのだろう。

企業が求める人物像の中でも、類似した定義の中で「積極的に動ける人」「責任感がある人」「自分の頭で考えて動ける人」「自分事にできる人」などなど、色んな表現がなされているが、結局のところ、ここが言いたいのではないのだろうか。安定は人の背中に乗って得られるものじゃない。

自分の足で立てるから安定なのではないだろうか。『どんな状況でも人に必要とされ、どんな会社の中でも活躍でき、たとえ一人でも稼いでいけること。』これが1番の安定である。考えないことは時に気楽で心地いい。しかし、それを続けて本当に良い選択ができるのであろうか。

私は、この対談を聞いたとき、相対化することは恋愛においても重要なのではないかと思った。

女性の会話の中でも、結婚相手の条件などつらつら並べて、相手にばかりが求める人は多い。

しかし、まずはそれを言うにふさわしい自分になるのが先では、と私は考えている。自分が描くかっこいいと思える自分になれば、必然的にいつの間にか自分が出会いたい人に出会っているものだ。自分がそれに見合う努力をしていなかったりふわっと考えただけの条件を相手にばかり求めていては、一生他人を羨み会話も愚痴だらけの人生になってしまう。

相対的に考える視点を持ち、意識して考えるというプロセスがあり、自分自身で納得のいく意思決定があれば、結果的に行動も伴い、本当の意味で自分も周りの人も幸せにできるはずだ。私自身もその視点を仕事や社会だけでなく、日常の中でも常に持ち続けられるように在りたいと感じた。

(赤田佳奈絵)


《対談者プロフィール》

上田敬太郎

株式会社コスパクリエーション 代表取締役
新卒で大手通販企業に入社後、2001年に理想の組織創りを目指すために、 株式会社コスパクリエーションを創業。『通販素材.com』を立ち上げ、ネット通販の供給側に在庫リスクゼロで販売ができる、ドロップシッピングの事業モデルを構築した。常日頃から本を読むことが好きで、その幅はとてつもなく広く、ビジネス書だけでなく、哲学、音楽、芸術、歴史に精通しているため、質問に対して返答がないケースは稀。しかし、高校まではピッチャー5番、副キャプテンいう典型的な高校球児として甲子園を目指したり、大学ではボート部に所属していたりと体育会系でもある。

中村寛大

株式会社ジョブウェブ エグゼクティブ プランナー
2012年新卒でジョブウェブに入社後、多くの素晴らしいお客さまに育てられ、コンサルタントとして様々な企業規模のクライアントに対して組織の問題を解決するコンサルテーションを提供。個人のビジョンは、マイナスをプラスにすることであり、ビジネスで社会課題を解決することが生きがいと感じている。また、正解のない問いについて延々と考えることや仕組みを考えることが好きで、その手の話になると俄然燃える傾向にある。