「Y理論的な生き様が好きな人っていると思うんですよね」(上田)

「組織の目的に、個人のY理論的な価値観が結びつくと、すごい行動力になりますよ」(森田)

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<動画ダイジェスト>
上田:私は、X理論・Y理論を知らない人でも、前提としてX理論で認識をしているか、Y理論で認識をしているかに分かれると思います。X理論を前提としてやっている会社を3社経験して、当社に転職してくると合わないということが起こってしまう…。最初から、かみ合っていないというか、行動とか目的設定の意味がまったく変わってきてしまうんですよね。

森田:だから、中途採用というのはすごく難しいんですよ。同じような規模で、同じような専門で、同じようなことをやってもらうなら…、それならうまくいく可能性は高いけれども、そういう人はなかなか見つからない。

上田:そうですね。特に最近は新しい業態もいっぱい出てるし。

森田:だから逆に言えば、うまく育てていく方がきっと良いのだと思いますね。ただし、育てるというのは時間がかかる。だから、即戦力という概念は、新人には持ちにくいですね。

上田:森田先生からX理論・Y理論の話をうかがった時に、Y理論というのは、社会普遍的な話で、どこにいてもそういうY理論的な価値観を持っている人はいるなと思ったんですよね。

森田:いますよね。

上田:面接のときにそれを引っ張り出す質問というのができるなと思って、この前ちょっと試したんですよ。それがうまくいくかもしれないと思って。Y理論的価値観が好きな生き様というか、それが好きな人をあぶり出す質問があるなと思ったんです。

森田:そこで重要なのは、企業の目的に個人のY理論的価値観をどれくらい結び付けられるかだと思います。そこがないとお人好しになってしまう。お人好しでは仕事にならないですから。組織が期待している業績に、自分の価値観が結びつくと、すごい行動力になって出てきますね。

上田:そうですね。


<編集メモ>
コスパクリエーションの中途入社の方の採用内定や定着状況を見ていると、大企業出身者の方が組織に馴染みにくく、中小企業出身者の方が活躍しているような印象があります。もしかしたら、大企業の方がX理論前提で経営している会社が多いことと関係があるのかもしれません。

※マクレガーのX理論とY理論については、「組織における人間観」として全5回シリーズで対談しています。


《対談者プロフィール》

上田敬太郎

株式会社コスパクリエーション 代表取締役
新卒で大手通販企業に入社。その後、2001年に理想の組織づくりを目指して、 株式会社コスパクリエーションを創業。『通販素材.com』を立ち上げ、ネット通販の供給側に在庫リスクゼロで販売ができる、BtoBtoCの事業モデルを構築した。常日頃から本を読むことが好きで、その幅はとてつもなく広く、ビジネス書だけでなく、哲学、音楽、芸術、歴史に精通しているため、質問に対して返答がないケースは稀。しかし、高校まではピッチャーとして甲子園を目指したり、大学ではボート部に所属していたりと体育会系でもある。

森田一壽

株式会社コスパクリエーション 顧問
産業・組織心理学者。東京大学文学部心理学科卒業後、ミシガン大学、ハーバード大学に留学。帰国後は複数の大学で教鞭をとりながら、産業・組織心理学会理事、人材育成学会会長(現顧問)なども歴任。
2014年に目白大学大学院特任教授を退官。現在は企業の顧問を務めるかたわら、組織開発研究所を設立し、組織診断やストレスチェック等のツール開発などにも従事。著書は 「経営の行動科学」(福村出版)、「人材活用フォーマット」(法令総合出版)、「医療福祉マネジメントの実践」(日本図書刊行会) など。