我社のビジネスにおける典型的なトレード・オフは、欠品率と在庫量の関係に現れる。

欠品率を下げたいという思いと在庫を減らしたいという思い。

この二つはそれぞれを見るとどちらも正しいしもっともだ。

しかし、両立は基本的にできそうもない。

こうした関係値におかれる事柄をトレード・オフの関係にある、という。こうした関係性が社会にはいたる所にある。

こういう場合に必要なのが意思決定とか決断だ。決めて何かをあきらめるのだ。中途半端が一番いけない。

会社においては売上と利益がそうであり、短期的利益と長期的利益というのもそうである。

抽象的にいうと質と量というのもトレード・オフの性質を持つ。質も向上させ量もできるだけたくさん、などという都合のいいことにはいかない。

今の自分と将来の自分というのもトレード・オフだろう。

今この瞬間も楽しく楽に暮らしたい。

でも将来もバラ色の人生を手に入れたい。

将来、なりたい自分を手に入れるためには今苦しくとも努力しなければならない場面もあるだろう。都合よくはいかない。

大切なのはどっちも満点で手に入れたいと欲張らないことだ。

何かを切り捨てるという決断を先延ばしにすると結局どちらもかなえられない。

いや、もしかしたらうまい具合にどちらも手に入れられるかもしれない、などという儚い望みが成就したためしはないのだ。

潔さが重要だ。そして、前に進もう。判断業務が仕事に入っている人にはこの感覚はとても重要な意味をもっている。