「人間30歳になって、この社会にできないことなどない」

この言葉は私が創業前、創業を決意しようと逡巡していた時にある本で出会った言葉である。

私はこの言葉に触れ、逡巡している自分自身を恥じ、一歩を踏み出す決心を固めた。

この社会には自分一人でできないことはたくさんある。

30歳になってもできることよりできないことの方が実際は多いだろう。

しかし、この言葉を私はそうした文脈では捉えなかった。私がこの言葉に触れたとき考えたのは、「これは我々一人一人に対するエールであり、難しい局面に差し掛かった人間がする言い訳を戒める父の言葉だと思う」であった。

こうしたものの見方・考え方が私を起業へと押し出し、懸命に現実と向き合う勇気を与えてくれた。

現在、そんな私が過去の自分を振り返って思うことは、現実に逃げずに立ち向かう姿勢と決してあきらめない気持ちが最も大切ではないか、ということだ。そうすれば、同じ事象や事柄に触れたときにも感じ方が180度変わってしまうのではないか。

前向きにとらえる人と、後ろ向きに捉える人、その差は自分自身の心の習慣にあるのだと、今、つくづく思うのである。