「どうしてBtoC事業をやらないのですか」「どうして営業部隊が社内になかったのですか」など、事業に関する質問が寄せられることがある。

ひとことで答えるならばそれは…経営資源には限りがあるからだ。

経営資源とは「ヒト・モノ・カネ」とよく言われるが、突き詰めるとそれは「ヒト」に集約される。

そして、ヒトとは思考である。

成功している有名な企業の中には、何か新しい事業や動きをするときには、それにふさわしい担当者が見つかるまでは決して手を出さない、ことを徹底している企業もあるそうだ。

わが社のような規模の企業は、大企業に比べて経営資源は無きに等しい。

ただでさえ乏しい経営資源を、やりたいことがあるからと言って分散させてしまっては、その効果たるや惨憺たるものになるのは目に見えている。

だから、やることをできるだけ絞り込む必要がある。

やらなければならないことをまず優先させ、やりたいことは後回しにせざるを得ないのが実情なのだ。

どんなに小さな生まれたての会社であっても、事業を始めた途端に市場競争に否応なく晒される。

生まれたての会社だからと言って、手加減してくれるようなことはない。

小さな会社を守ってくれるような法律も我々の業界にはない。

だからこそ、限られた少ない資源を、効果の上がる仕事に徹底的に集中させる。

やりたい仕事ばかりをしていると競合会社に簡単に潰されてしまう。

経営資源には限りがある。

この点は、見逃されがちなポイントである。

わが社は、今でもまだ弱者であり、老舗の大手企業とは比較にならないほど貧弱な資源しか持っていない。

やることを分散させている余裕はそれほどないのである。

一方で、だからこそヒトが挑戦する機会が溢れているのも事実である。