‘ここではないどこか’に自分の居場所があると思うと、目の前の仕事に身が入らない。

ここではないどこかに自分を求めてくれている人がいると思うと、目の前の人間関係を大切にしなくなる。

仕事で成長していける人は逆に自分の居場所はここであり、今この瞬間の人間関係、コミュニケ―ションが自分にとって一番大事であると思っている。

他を断念し、目の前の仕事に集中する。

人間の心理とは実に微妙なものだと思う。どんなに過去に実績を上げた人間でも、新しい仕事に就いた瞬間にまったく成果を上げられないことがある。

過去の成功体験が次の仕事の足かせになってしまう。昔はよかった、あの組織はよかった、と自分以外の世界にできない理由を探し出してしまう。

自分以外の世界にできない理由を求めるのは心理的に楽である。
ここではないどこかに自分を生かせる場所があると考えるのは、目の前の仕事に集中する苦しさから目をそらしているだけということが多いのだが、本人は「まだやりたいことが見つかっていない」とか「この組織は自分には合わない」といったもっともらしい理由で自分を欺いていることに気がついていない。

本当は自分自身を変える苦しさから逃げたいだけなのに、そんな自分自身の気持ちに気づこうとせず、自分に嘘をついている以上、自己実現に近づけないことに気づいてほしいと思う。